東御市6次産業化発見 VOL.8
今回ご紹介するのは、大粒のブルーベリーを栽培している「ひだまり農園ブルーベリーの丘」です。
ブルーベリー栽培に挑戦
和地区の東御市内を一望出来る南斜面に畑が広がる「ひだまり農園ブルーベリーの丘」。代表の東法彦(ひがしのりひこ)さんは、千葉県出身で、大学では生物学を学んでいました。1997年に長野県の株式会社星野リゾートに入社。生物学の知識を活かしピッキオ(※1)のエコツーリズムガイドとして働いていました。
(※1)特定非営利活動法人 ピッキオ…人とクマとの共存を目指す取り組みや、自然の不思議、生き物たちの世界と出会えるネイチャーツアーを開催している。
転機は2014年、ご実家(千葉県)のお父様が大病にかかり、介護が必要になったこと。
東さんが勤めていた観光業界は休日が不規則であるため、帰省の予定が立てにくく、急なことに対応出来ないことが想定されたため、おのずと転職を考えるようになったそうです。
それからしばらくして、ぶどう農家を営んでいた知り合いの方から紹介を受けたのが「ひだまり農園ブルーベリーの丘」でした。
当時のオーナーが後継者を探していた時期とも重なり、話がとんとん拍子で進んでいき、2019年末には株式会社星野リゾートを退職。お父様の容体が落ち着いた翌年後半から「ひだまり農園ブルーベリーの丘」でブルーベリー栽培の修業をした後、圃場と機材一式を買い取り、2021年3月に経営を引き継ぎました。
大粒のブルーベリーと味を受け継いだジュース
東さんが最初に行ったことは、前オーナー時代からのこだわりである「粒が大きいブルーベリー」を、さらに大粒にすることでした。
花芽を剪定し、収穫個数を減らすことで粒を大きくする方法をとったところ、昨年より収穫量は減ったものの、粒を大きくすることに成功!!
出荷されるブルーベリーは1円玉ほどの大きさ(直径20mm前後)に成長したものしか選ばれないそうで、種類によってはなんと500円玉くらいの大きさになるものもあるんだそうですよ。
写真左:大粒になった今年のブルーベリー
写真右:一般的な大きさのブルーベリー
加工品であるブルーベリージュースは、前オーナーと同じ施設で加工し、全く同じ濃度に調整されています。いちばん美味しい味になる濃度を追求して試飲を重ねたところ、元々の濃度のものがやはり一番美味しかったそうです。
販売は御代田(みよた)町の職員の方から町内のホテル「THE HIRAMATSU 軽井沢 御代田」のシェフを紹介していただきました。シェフは一口飲むなりジュースの味を大変気に入り、朝食バイキングのジュースメニューに加わることに。
省き物を使用しているため、年間何本生産できるか予測がつかないジュースですが、ホテルからは「あるだけ納品してほしい」と頼まれているほど好評だそうです。
その他にも、生のブルーベリーがデザートの一品として提供されているそうですよ。
目指すは市の特産品!!
東さんの趣味はブッシュクラフトキャンプ。ナイフ、火起こし道具、寝具、少しの食料を持ってソロキャンプをすることだそうです。10メートル以内にイノシシやカモシカ、クマが来たこともあるんだとか。
「現在の仕事は時間を自由に作る事が出来るので、今まで一切出来なかった家族旅行に行きたいと思っています。」と語る東さん。
最近は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大学を休学し、圃場を手伝っている長男の大耀(たいよう)さんと親子の時間を楽しんでいます。
「東御市と言えば、ぶどう、りんご、そしてブルーベリー!!と誰もが連想できるように肩を並べたいと考えています。現在はすべて完売しているので、人手があれば圃場の面積をもっと増やし、広く消費者の皆さんに味わっていただき、ゆくゆくは前オーナーが行っていた観光農園も復活させたいと思っています。」と今後への展望を語ってくださいました。
写真右:長男の大耀さん
【基本情報】
事業者名:ひだまり農園ブルーベリーの丘
住所:東御市和3868
電話:0267‐34‐0494
代表:東 法彦
メール:blueberryfarmer.nori@gmail.com
ホームページ:https://blueberryfarmar.amebaownd.com
事業内容:ブルーベリー栽培、農産加工品の販売
6次産業化の形態:農産加工
【ホームページ内からお申込みいただける商品】
※店頭販売は事前連絡が必要です。
※令和3年収穫分は完売しています。
○ ブルーベリー
・生のブルーベリー(6月中旬~7月末)100g、800円(税別)
・冷凍のブルーベリー(年中販売、無くなり次第終了)100g、600円(税別)
○ ブルーベリージュース
・一般用720ml、1,700円(税込)
・業販用1,000ml、2,200円(税込)