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爺さん、刀売ったんかい!?

プロローグ19を書いた8子です。
グンマー出身職員Xのnoteを読んで記憶の彼方に埋もれていたエピソードを思い出しました(Xの抱腹絶倒のnoteは以下を参照)。

大学時代に「出身はどこ?」と聞かれて「軽井沢!・・・・・・の近く(限りなく小さい声)」と答えていたことを。しばらく、ニックネームが「軽井沢」になりました。

軽井沢町民の皆さま、その節は本当にごめんなさい。

さて、今回の私のnote。
少々?言葉が乱れたタイトルとなっており、失礼いたします。
私の父方の祖父のエピソードがテーマです。

祖父とは9歳まで一緒に暮らしていました。

祖父の人柄を一言で現すなら「トボけた人」。
忘れたフリと気づかないフリの名人。
ただ、百姓一筋でありながら、商才の片鱗を見せるようなエピソードもある人。

りんごの栽培を先駆けてやり、がっぽり稼いでいたが、砂糖が一般に流通し始めたタイミングで見切りをつけて辞めたとか。本当かいな。
「跡取りでなかったら商売をやりたかった」が口癖だったとのこと。あなたの孫は生粋の公務員や!

そんな祖父の祥月命日や法事の度に「おじいさんは、家にあった貴重な刀を売ってしまった」というエピソードが話のネタになるのですが。

聞き飽きたという次元を遥かに超えたエピソードになっており、「はいはい、おじいさん、当時1万円で売っちゃって、おばあさんにこっぴどく怒られたんでしょ」と適当に相槌を打つのも毎度のことで。

見たこともない刀について何回も何回も聞かされて、うんざりエピソードに成り下がっておりました。

話はかわりますが、市発足20周年記念イヤーの今年。
記念事業の一環として、刀剣イベント「東御の刀鍛冶−繋ぐもの−」が開催されることになり、ゲームコンテンツとのコラボも相まって、界隈では大変な盛り上がりを見せています。

市の認知度を向上させる重責を担っている我々シティプロモーションチームは、刀剣イベントにあやかりたい、もとい協力したい!と色々と情報発信のお手伝いをしております。

市の移住のインスタグラムにも梅野記念絵画館(刀剣展会場)周辺の風景をアップしようと思い、「休みの日」に実母と子どもを連れて、今一番ホットな八重原地区へ行ってきました!。なんと熱心な公務員なんでしょう。特命係長、このnote、目見開いてしっかり読んでいますか?
良かったらこちらからインスタグラムもチェックしてみてください。


梅野記念絵画館から観える景色。目の前は明神池。その向こうに浅間山を望むことができます。

話がずれましたが、この地で刀剣展が開催されることを知った実母が「おじいさんが売った刀あるじゃない?あれ滋野村の山浦家の娘さんがうちに嫁ぎに来るときに、嫁入り道具として持参してきた刀なのよね。」と話し始めたのです。

はいはい、一万円で売った刀の話ね・・・。滋野村?の山浦さん?山浦さん!?

さらに実母は「うちのご先祖さまは、滋野村の刀鍛冶の山浦家からお嫁さんをもらったって、おじいさん話していたじゃない!」と語ったのです。

滋野村の刀鍛冶の山浦から!?山浦一門から・・・?(汗)

まさか、爺さん、その刀売ったんかい!?
本物かもしれない山浦一門の刀売ったんかい!!!!

(と、タイトルに繋がるのでありまして)

幼少期から飽きるほど聞かされた「刀一万円で売りましたエピソード」に出てくる刀が、めちゃくちゃ価値のあるものだった可能性が出てきて、8子大混乱!

実家にある古い戸籍で、滋野村の山浦某(なにがし)さんのところからお嫁さんが来ていることは確認できたけれど、正直、刀鍛冶の家かは分からない・・・。※決して山浦真雄氏のお家ではありません。

代々、口頭伝承されるうちに勘違いしたのかもしれない。おじいさんのことだし。

なにせ刀売っちゃたし、確かめようがない。

「商才も大事だけど、文化的な考えも大事でね。売れたお金が次の事業の資金源になった可能性があるとはいえ・・うんぬんかん」と気づいたら、おじいさんの遺影に向かって、滔々と説教していました。

ただ、この刀剣展がなければ、おじいさんの刀エピソードが、こうして日の目を見ることはなかったと思うと、例え「そのもの」がなくても文化の役割とは埋もれていた「物語」を掘り起こし、そこに光をあて、今を生きる人間の想像を広げ、心を豊かにさせることだと。

そして、私のこの小さな経験が「私たち家族の物語」の最終章にそっと付け加えられ、次の世代、そう私の子どもたちに受け継がれ、また彼らの心を豊かにするのだと思います。

文化の素晴らしさを垣間見た、まだまだ暑い今秋。

期待の刀剣展も、いよいよ今週末。関係職員が絶賛準備中です!!!
乞うご期待!!!


梅野記念絵画館の前で。物語のバトンを受け取ってくれるハズ?の息子。